■anthology

このページでは,不定期で思いついた「詩」を書いています.日記では書くことのない精神世界の遺物ですが,感想などいただけるとうれしいです.情緒不安定なときに書くことが多いので,あまり真剣に読まれると困ります(汗).

2005.04.25 追い続けた結末

憧れて、近づきたくて、触れたくて。 
届きそうで、自ら避けて。 

得たものは永い時間と耐力。 
無くしたものは初めの想い。 

美化された偶像と比較してみる。 
そこには目も当てられないほど醜い人間がいる。 

無くしたものに同情さえしてしまう。 

二人で行った池のある公園。 
二人しか知らない秘密。 

きっと君も僕も忘れてしまうのでしょうね。

2005.05.19 良い人間の作り方

裏切られても信じること
裏切られるのが怖くても信じること

信じてもらうようにすること
信じてあげること

自然であること
自然であろうとすること

嫌うことを嫌うこと
好きでいたいと願うこと

大切にすること
寄り添うこと

少なくとも僕はこうやって生きていきたい

2005.05.02 そのさきにあるもの

朝起きると いつもと違うことに気付く 

カーテンからの木洩れ日が うっすらと寝室を焼く 

目覚めてすぐに「おはよう」と口にするなんて ほとんど味わったことがない 

わざと気だるい顔をしてみる 
まだ眠いだなんて このくらいの嘘は許されるだろう 

オレンジな毎日がこのさき続くと信じたい 
これは叶えるものでも叶えてもらうものでもない 

たまには自然に巻き込まれてみるのも楽しいかもしれない

2005.06.07 崩壊

ベータ崩壊は「原子核の崩壊の一種で、電子と反中性微子、または陽電子と中性微子を放出するもの。その結果、原子番号は前者では一だけ増加し、後者では一だけ減少する。」ことを指す。 

物事は定期的に不安定になる。永遠に安定することなどありえない。つまり待ち続ければ混沌はいつかヤッテ来る。逃げることはできない。 

「争いごと」も不安定の一つと考えるのであれば、つまりこれは安定のための創成。しかし現実は面白い。これを自ら望んで起こす人間もいる。神になったつもりなのか。 

きっとその人は気付かない。自分が一つの原子核の中でしか騒いでいないことを。そして原子崩壊のように外に放出されてしまうことさえも。

 

2005.10.03 左手に輝(ひか)るもの

海外で相方にもらったお揃いのリング。 
僕の誕生石サファイアが埋め込まれているリング。 
二人のイニシャルが刻まれているリング。 

肩のちからを抜いて話しができる最高の相棒。 
薄っぺらいプライドを意図も簡単に脱がせてくれる相棒。 

離れていても距離なんか問題ではない。 
「生きていること」を共有できる。 

今年のクリスマスは君と過ごそう。来年も。そのまた次の年も。 

今更だけど 僕を選んでくれてありがとう。 
お礼に   僕は君を信じてあげる。 
そのお礼に 君は僕を信じてください。

2005.10.14 あの虹になれない

僕は元気.僕は幸せ.だからこんな詩を書こうと思うの. 

たまらなく人恋しい夜はどうしてますか? 
皆に支えられてるってことくらい痛いほど理解しているのに,たまらなく寂しい夜はどうしてますか? 

自分はきっと特別な人間で,きっと誰よりも大きな存在になれるって信じていたあの頃. 
怖いものなしで自分を貫き通していた片意地張ったあの頃. 

今の自分は いったいどこに居るんだろ. 
目指すべき将来と普遍たる経験があるのに まるで迷子にでもなったような夜. 

気休め程度の音楽に耳を傾け サプリメント程度の雰囲気に浸ってみる 

チッポケな自分の大胆さに戦(おのの)いてみる 

捨てることのできない大切なものがある 

死んでしまったらイケないと思ってしまう 

「強く生きよう」とする弱さを痛感する 

秋虫の鳴き声に耳が痛い 

たまらなく人恋しい夜はどうしてますか? 
皆に支えられてるってことくらい痛いほど理解しているのに,たまらなく寂しい夜はどうしてますか? 

ねぇ

2005.11.30 時計

僕の大切な時計。 

大学院に進学するときに贈った、自分から自分へのガンンバリ賞。 
あれから7年間、ずっと動き続けてくれています。今日からちょっとだけオーバーフロー。診断の結果、竜頭と防水シリコンが中身で痛んでいた様子。2週間くらいの入院が必要とのこと。 

それにしても、僕にお供して数十カ国を旅した腕時計。決して高価な時計ではないのだけど、ツライときも楽しいときもいつも一緒でした。これからもずっと一緒。 

買ったときの値段よりもずっと修理費が掛かっちゃうけど、それでもずっと君と一緒にいたい。 

僕の大切な宝物。

2006.01.10 切り抜いた記憶

この人と一緒にいたい。 
そう思うことが恋愛の切欠だったりします。 

この人と一緒に遊んでいると楽しい。 
そう思うことで親友が増えていきます。 

この人と一緒に暮らしたい。 
そう思ったときが結婚する機会です。 

この人を殺さなければ。 
そうしなければ「自分」を守れないことがあるということを知りました。 

完全犯罪だから歴史には刻まれません。 

僕は昔、「自分」を殺したことがあります。 
僕は今、「自分」をもっています。 

幸せのための犠牲ならば、その幸せこそが今を生きるための「犠牲」だったりします。犠牲のための幸せなら、また僕は自分を殺すのかもしれません。

2006.02.02 ノクターン

僕の心の中 ずっと雨が降っています。 
いつのまにか 傘をさすことをやめました。 

なかなか目が慣れなくて 歩く先が見えません。 
そんなには降っていないハズなのに 歩く先が見えません。 

すれ違う人たちの足どりが そても速く感じます。 

俯(うつむ)かないように努力するのだけれど、 
前を向いていようと踏ん張ってみるのだけれど、 
足が重いんです。 

太陽が恋しい。 
夜明けが憎い。 

今日もずっと雨が降っています。

2006.04.05 admiration

僕はこの性格上、「羨(うらや)ましい」という感情を持ち難い人間です。 
2年くらい前になると思います。 
ひょんなことから知り合った人。 

素直に仲良くなりたいなと直感した人。 

今ではもちろん大切な親友の一人なんだけど、何か妙な感覚を覚えます。 

僕もああしたい。。。ああして生きてみたい。。。 
と、バーチャルなシミュレーションに没頭してしまう自分がいます。 
おかしい。 

強烈な存在感を放つ彼は、僕とはすべてが正反対の生活と仕事をしています。自由の裏側にある苦しいほどの孤独感、でもそれを認めようとも見つめようともせずただひたすらに自分の人生を突き進んでいる彼。 
反面僕は、ただ流される時間とヤリ場のないエネルギにモガク日々。 

僕は自分が年老いて死を迎えるときに、 
「ああ、もうやること残ってないや」 って言って去りたい。 

そのためには、自分を客観視したときに憧れる自分でいたい。ナルシストととかそんな二次元的なつまらないことじゃなくて、いつでも「こうありたい」という努力義務を持っていたいんだよね。そうすれば他人に「ああしろ」とか「ダメだなお前は」なんてとても小さな発言も「うるせぇ」と返せるのかもしれない。ただそのとき、それが健康的な考えならばって必要条件もあるけどね。 

イイ男になるためには。。。難しいけどチャレンジしたい課題です。

2006.04.19 iconoclasm

踵(かかと)を3回鳴らせたら元の世界に戻れる. 
そうすればいつもの朝ご飯と,何も変化のない平穏な毎日が待ってる. 

強がってみたけれど,わざと明るく振舞ってみたけれど,明日の朝日はきっと眩し過ぎるんだろうな. 

僕は自分すら救えない. 


また元の世界に戻っただけなんだよね. 
たくさんのお友達に囲まれて,それを幸せと感じることができる.それだけで充分なくらい幸せなことなんだ. 


悲劇のヒーローなんてかっこ悪い役は嫌だ.嫌われたってウソをつくよりはマシ.ヨシはヨシであり続ける それだけ.それが生きるってこと. 


こんな僕のために ありがと.

2006.06.27 the midnight sun

渡せなかったもう一つの鍵

あせりぎみで始まったのかな
時間ならたっぷりあったのに

想い出の写真たちが楽しそうにハシャいでいる
想い出の匂いが重たすぎて振り向く気力を削いでくる

失敗なんて繰り返さなければ怖くないと信じてた
スープのようにいつかは冷めることを信じたくなかった

またこんな日が来るのがただ怖かった

素直に言ってしまえばいいのに
感じたままを言ってしまえばいいのに

邪魔だよ 僕

結局 開ける扉なんかどこにもなかった

新しい鍵を手にするのが怖い
僕 本当はそんなに強くないんだよ

2006.07.24 back

今度来るときは恋人と来よう...

2年前

仕事でどうしようもなくストレスが溜まってしまい,ついには短期間の海外逃亡.向かった先は名古屋空港に到着してからチケットを取ったマレーシア.どこでもよかったのかも.

飛行機で約5時間,国内シャトルで1時間くらいの小さな島.ホテルの目の前には広大なインド洋が広がる絶景.

あの津波でこのホテルはもう無いかも.ロビーのカフェで知り合った素適な人も被害に遭ったのかも.

でも,またあの温かい島に行きたい.
インド洋を独り占めしたときに思った「今度来るときは恋人と来よう」 この想いを叶えるために.

今の僕は過去に縛られすぎている.
絡まった時間軸を早く元に戻さなければ.

ピンク色のワニのままじゃ 目立ちすぎてエサも捕らえることができないや