−見知らぬ人からメールが届くのはなぜ−最近になって突然，携帯電話や自宅のパソコンに見ず知らずの人からメールが届くようになりました．もちろん本人はその相手とは何の関係もなく，かつて一度もメール交換をしたことはありません．
これら迷惑メールの仕組みと受け取らないための防御方法を詳解して，対ウイルスに関する知識を高めていただこうと思います．
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■掲示板サービスなどで不用意にメールアドレスを書き込んでは×
メールアドレスが最も盗まれる確率が高いのが，掲示板やチャットなどのサービスです．大勢が書き込んでいる掲示板であればあるほどたくさんのアドレスを一括して集めることができるため，狙われる率も高くなります．同じようにアダルトサイトや出会い系サイトなども，安易に個人情報を登録するユーザーと見られがちで狙われやすいといえます．掲示板からメールアドレスを取得するためだけのツールも存在するのが現実です．もし，メールアドレスを掲示板に書き込む必要が生じた場合，フリーのWebメールなどを利用するとよいでしょう．

■ネットサービスやアンケートに登録するときには「規約」を必ず読むこと
懸賞につられてアンケートに登録したメールアドレスが，ダイレクトメール会社に売られていたなんてこともありました．また，アンケートやネットサービスではWebメールのアドレスが使えない場合もあるので厄介です．懸賞つきのアンケートやメールサービスに登録する際は，登録した情報の扱い方が書いてあるかどうかを必ずチェックするようにしましょう．

■登録したことのないダイレクトメールが届いたらメールアドレスが流出している証拠
もし知らない企業からダイレクトメールが届いたら，自分のメールアドレスが流出しているとみて間違いない．しかし，どこからメールアドレスが流出しているのかを特定することは残念ながら不可能です．大半のダイレクトメールやメールマガジンは登録を解除することができるので，解除できるものはさっさと解除してしまいましょう．あまり頻繁に同じところからダイレクトメールが送られてくるのであれば，後半に書かれている方法で，送られてくるメールを全てブロックしてしまいましょう．また，何MBもあるようなメールを大量に送りつけてくる場合，プロバイダやシステム管理者に連絡しましょう．

■Webメールからもヘッダー情報は解読できる
Webメールを使った場合でも，基本的には同じ情報が不可されています．ただし，利用したサービスによっては利用経路が表示されないこともありますが，だからといってセキュリティが低いというわけではありません．インターネットを経由して送ったメールには一通一通に「メッセージID」という番号が振られています．この情報はプロバイダやWebメールサービス業者が管理している番号で，一般の利用者が見てもわかりませんが，サービス業者はこのIDから誰がいつメールを送ったのかをすぐに調べることができてしまいます．

■迷惑メールの受信をブロックするには？
すべてのダイレクトメールやメールマガジンが解除できるとは限りません．またメールの表記が英語だったりした場合，手のうちようのないこともあります．そんなときはメールソフトの「メッセージルール」を使ってダウンロードと同時に削除してしまう方法があります．メッセージルールを利用すれば，読みたくない相手から送られてきたメールを，受信トレイより半自動的に削除ができます．同じアドレスから，何度もメールが送られてくる場合でも，目障りなこれらメールを受信トレイに残さなくてもすむので重宝します．
実際の設定方法としましては，NetScape4.78の場合，
　・[編集]→[メッセージの振り分け]を選択
　・[新規]を実行
　・[振り分け名]に「迷惑メール」などとし，[以下の条件をすべて含む]を選択（推奨）
　・以下は必要事項（フィルタリング）を入力して，「ならば」の項に[削除]を選択
ただ，あまりに執拗なメールがある場合には，プロバイダやシステム管理者に相談してください．

どうでしょうか．迷惑メールの正体を理解されたかと思います．なぜここでこの話題を採り上げたかというと，これらの迷惑メールを利用したウイルスメールが増加しているからです．入手した見ず知らずの多くのメールアドレスが収められたパソコンが，アドレス帳を使用するパターンの複合型（ウイルス）に侵された場合，その被害は尋常な件数ではありません．個人所有のメールアドレスも，個人情報保護の世界では「人格」として扱われる重要なものであることを認識ください．